借用しておりましたEPM-30invを本日返送致しました。まずは、お礼を申し上げます。ありがとうございました。
以下に、今回製作して頂いたECP-SS-2Specialと借用しましたEPM-30invの試用感をレポート致します。
1.ECP-SS-2Special
アキュフェーズC-280Vからの入れ替えです。入れ替えた結果、ベールが剥がれたというか音楽の見通しが良くなったという印象で、大変満足しております。アキュフェーズC-280Vも、ボリュームをはじめとして、当時の最高級のパーツが使用されたと聞いています。にもかかわらず、これだけの差が発生したのは、当方の環境が、入力も出力もバランス接続であるため、C-280Vの内部で発生している、バランス→アンバランス→バランスの変換、ラインアンプ及びコントローラーの有無に起因するものかと考えております。言い古された感のある言葉ですが、シンプルイズベストを実感しております。
さて、ここからお願いなのですが、いま正面から見た時に、出力セレクター、ボリューム、入力セレクターの順に配置されているのですが、これを一般的なプリアンプと同じように入力セレクター、ボリューム、出力セレクターの順に変更できませんか。なれれば、どうってこと無いとは思うのですが、何か落ち着きません。今回、標準品と異なり、背面の端子の上段が出力、下段が入力の左右対称という構成になっているので入力セレクターは左右どちらでも電気的な条件は同じになると思うのです。発注時に仕様をもっと詰めるべきであったと反省しております。もちろん、応分の費用は負担致しますので、見積もりをお願いします。
2.EPM-30inv
今回、ECP-SS-2Specialよりもこちらの方が驚きでした。ECP-SS-2Specialも良い方向に変化たのですが(必ずしもこうならないことは、何度も経験してきました)、変化の方向としては予想通りでした。しかし、EPM-30invには予想を見事に裏切られました。設計された方には失礼ですが、近頃これだけ楽しく音楽が鳴るアンプは珍しい。最近の国産及びヨーロッパ系のアンプはディティール再生に主眼が置かれ、楽しく鳴らない機械が多いと感じております。このアンプもそのような傾向を持つものと思っていたのですが、見事に裏切られました。適度に締まりよく弾む低域、シンバルの厚みを感じさせる高域、それらが一体となって音楽が楽しく鳴り始める。スイングジャズがちゃんとスイングするんです。このアンプの最大の美点はここにあると思います。これで、女性ボーカルがさらに色っぽく鳴ってくれれば言うことは無いのですが。B&W802を鳴らすアンプとして導入を検討したいと思います。